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紫陽花さんと蛙姫 

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『Hydrangea and Princess of Frog』


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Hydrangea


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Princess of Frog



We go for a trip.
Let's meet us.


In DS29.
Corsetsuit for Misaki『Hydrangea and Princess of Frog』
price \3,800

あるところに、小さな池があり、そこに蛙のお姫様がいました。
小さな池のほとりには、紫陽花が一株、咲いていました。

ある日蛙姫は言いました。

「紫陽花さん、私はあなたが羨ましい。
あなたは梅雨になると、綺麗な花を咲かせる。
それはそれは何て美しいんでしょう。
私は花を咲かせることもできないし、緑色。
なのに、あなたはたくさんの綺麗な紫色の花を咲かせる。
私もあなたのように美しくなりたいわ。」

すると紫陽花さんは言いました。

「蛙姫、私はあなたが羨ましい。
あなたは梅雨になると、池から出て、
外の世界に出ていける。
私はここにとどまる事しか出来ないのに、
あなたはどこにでも行ける。
私もあなたのように自由になりたいわ。」

そして続けて言いました。

「そうだ、良いことがある。蛙姫。
次の雨が降ったら、私の花をひとつとって
あなたを飾って頂戴。
そして、旅に出ましょう。
そして、帰ってきたら、また花をひとつ取って出かけるの。」

蛙姫は言いました。

「まぁ、何ていい考えなんでしょう。紫陽花さん。何て素敵。
次の雨が楽しみだわ。」

そしてしばらく経つと雨が降り始めました。
蛙姫は、紫陽花さんの花をひとつ取ると、
あたまに乗せて旅に出ました。
そして、幾日か経って池に戻ってくると、
またひとつ、花をとって出かけるのでした。

日は経ち、雨は降り続きました。
いつの間にか、紫陽花さんには花が一つもなくなりました。

蛙姫は言いました。

「ごめんなさい、紫陽花さん。
とうとうあなたの素敵なお花が無くなってしまったわ。
だってあなたと出かけるのがとても楽しくて、嬉しくて、
ずっとこんな日が続けばいいのに、と思ってしまったの。」

すると葉と茎だけになった紫陽花さんは言いました。

「いいえ、いいの蛙姫。
私もあなたと一緒に旅が出来て、それは素晴らしいものだったわ。
花は無くなってしまったけど、それでも私は本望よ。
だって見ることが出来なかった世界が、そこにあったわ。」

月日が流れ、雨が降らなくなると、
池には誰もいなくなりました。

しかし、池の中には、無数の卵が残されていました。
卵は透明の袋に包まれ、静かに池の中にいました。
よく見ると、卵は紫色をしています。
そして、そよ風が吹き、池の水面が揺れると、
紫の卵たちはふわふわと池の中を漂うのです。
それはまるで、雨にぬれてたたずむ紫陽花のようでした。

季節が過ぎ、紫色の卵たちには、尻尾が生え、手足が生え、
次第に池から出てくるようになりました。
そして成長した紫色の蛙たちは、
紫陽花の花が散るように、それぞれ旅出ちます。

それから毎年、
雨が続く時期になると、どこからともなく一匹の蛙がやってきて、
池に紫色の卵を生んでいくのです。
そして卵たちは立派な紫色の蛙になって、
思い思いの旅に出るのでした。



END

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